2026年09月16日奈良漬のつくり方 ― 奈良屋本店が大切にする「成分交換」

奈良漬づくりの基本は「成分交換」。
奈良屋本店は、そう考えています。
野菜を酒粕に漬けるだけでは、私たちの目指す奈良漬にはなりません。まず塩漬けにして塩分を約24%まで上げ、その後、酒粕で漬け替えを重ね、最終的に5.0%以下へと下げていきます。
塩分を上げて、また下げる。
一見、遠回りにも思えるこの工程に、奈良屋本店の味づくりの肝があります。
漬け替えのたびに、野菜の塩分が酒粕へ移り、酒粕の旨味が野菜へと移っていく。単に塩分を抜くのではなく、塩分を下げながら、酒粕の味わいを野菜に含ませていくのです。
そして、乳酸発酵と熟成によって、味わいが育まれます。成分が移り合うことと、時間をかけて味わいが深まること。その両方を大切にしています。
最終的な塩分5.0%以下は、なら漬けのJAS規格に定められた基準です。奈良屋本店では日々の塩分測定を通して、漬かり具合を数値でも確かめています。
塩を加えることにも、酒粕を替えることにも、時間をかけることにも、意味がある。
成分交換を重ね、発酵と熟成を通して味わいを育てる。これが、奈良屋本店の考える奈良漬のつくり方です。


