2026年09月05日春日山原始林の水と、清水町に息づく奈良漬の歴史

万物の根源は、水である。
古代ギリシャの哲学者タレスは、万物の根源を「水」と考えました。
今朝、奈良屋本店の店頭から見上げた、朝靄に包まれる世界遺産・春日山原始林です。
この地・清水町は、その名のとおり、清らかな水に恵まれてきた土地と伝えられています。
かつてこの周辺では酒造りが盛んに行われ、酒蔵が軒を連ねた時代もありました。
この界隈は、奈良の酒造りゆかりの地としても知られています。
水が酒を生み、
酒から酒粕が生まれ、
その酒粕が奈良漬を育てていく。
江戸時代初期の笑話集『醒睡笑』には、奈良漬について
「かすがのあればよい」
という言葉が記されています。
今の言葉に直せば、「粕があればよい」。
そして「かすが」という音には、
酒粕の「粕が」と、奈良の「春日」が重ねられています。
粕があってこその奈良漬。
そして、春日という土地があってこその奈良漬。
春日山があり、
清らかな水があり、
酒があり、
酒粕があり、
奈良漬がある。
奈良屋本店のものづくりもまた、
この土地の水から始まっています。


