2026年08月26日久保功さんから届いた、父の時代の記録 ― 長屋王家木簡と奈良の食文化







先日、久保功さんから、父が元気だった頃の貴重な資料をまとめて送っていただきました。
久保さんは、長屋王家木簡などを手がかりに、奈良の野菜や漬物、そして食文化の歴史を長年にわたって調べ、伝えてこられた方です。
一枚ずつ資料をめくっていると、
奈良県漬物協同組合の理事長として父・増田俊彦の名前があり、そのすぐ近くには、展示の企画や資料提供に携わられた久保さんのお名前がありました。
二人の名前が、同じ古い資料の中に残っている。
それを見た時、父が元気だった頃の時間が、少しだけ戻ってきたような気持ちになりました。
長屋王家木簡からたどる1300年前の食。
世界のさまざまな土地から、長い年月をかけて日本へ伝わってきた野菜。
そして、奈良に根付き、受け継がれてきた漬物文化。
資料の中には、小泉八雲と奈良漬の逸話のように、思わず身近に感じる話も残されています。
歴史というと、どこか遠く、難しいものに感じます。
けれど、その中に一人ひとりの暮らしや食卓、人との出会いを見つけると、急に私たちの今とつながって見えてきます。
父が亡くなってから長い年月が経ちました。
その後も久保さんがお元気に過ごされ、こうして今、当時の資料を私のもとへ届けてくださったことを、私は何より嬉しく感じています。
父から受け継いだものは、奈良漬のつくり方だけではなかったのかもしれません。
奈良という土地の歴史。
食文化を次の世代へ伝えること。
そして、長い年月の中で結ばれてきた人とのご縁。
今回届いた資料を眺めながら、そんなことを改めて思いました。
久保さん、長い間大切に残してこられた資料をお送りくださり、本当にありがとうございました。


