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2026年06月23日奈良漬の発酵を、数値で見る。毎朝、欠かさず。

 

 

 

奈良漬の製造において、発酵と腐敗は同じ数値の挙動を示します。pHが下がり、酸度が上がる—この動きは、乳酸発酵が進んでいるときも、望まない腐敗が起きているときも、表面上は変わりません。

だからこそ奈良屋本店は、pHだけでは判断しません。

pHはあくまで、液体がアルカリ性か酸性かという状態を示す数値です。私どもが本当に必要だと考えているのは酸度です。水酸化ナトリウムを一滴ずつ垂らしながら行う滴定法により、乳酸がどれだけ生成されたかという発酵の深さを毎朝計測しています。この作業を、数十年間一日も欠かしていません。

さらに、塩と酒粕が野菜の水分を制御することで水分活性が低下します。この水分活性の低下と乳酸発酵による酸度の上昇が組み合わさることで、有害な微生物が育ちにくい環境が自然に整っていきます。

酸味料もpH調整剤も、一切使用しておりません。この数値を動かしているのは、自然の発酵だけです。

現代の食品科学においても、発酵と腐敗の境界線をデータだけで明確に示すことは容易ではありません。だからこそ数値と経験則による官能評価—香り、色、味—の両方が一致したとき初めて、今日の漬床が正しく発酵していると判断します。

この品質管理の姿勢を、第三者機関が認めたものが奈良県唯一のJAS認証です。

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