2026年03月17日長崎から奈良へ。顔をしかめるほど辛い「塩漬け胡瓜」が教えてくれた、奈良の奥深さと感動。
昨日、奈良県主催のオープンファクトリー(工場見学)に、九州は長崎県から遠路はるばる足を運んでくださったお客様がおられました。
「本物の奈良漬の製造現場を見たい」という熱意にお応えし、私は包み隠さず工場のすべてをご案内しました。
そこで彼女から、ある驚きのリクエストがありました。
「漬け込む前の、一番最初の塩漬けの胡瓜を食べてみたい」
私はそのままの塩漬け胡瓜をお出ししました。口に入れた瞬間、あまりの塩辛さに彼女は顔をしかめました。
本当に、そのままでは食べられないくらい辛いんです。それが、奈良の野菜をゼロから自分たちの手で漬け込んでいる「原点」の姿です。
その後、何度も何度も酒粕を替え、長い時間をかけて漬け込み、完成したばかりの「胡瓜の奈良漬」を試食していただきました。
その瞬間、彼女は目を丸くして言いました。
「あんなに塩辛かったものが、どうしてこんなに奥深い美味しさになるんですか!すごい手作業と時間ですね……!」
そして帰り際、彼女が満面の笑みで残してくれた一言が、私の胸を何よりも熱くしました。
「今回ここに来て、奈良漬の凄さを知りました。そして、奈良のことが余計に好きになりました!」
私たちがやっている商売は、ただ漬物を売ることではありません。一枚の奈良漬を通して、奈良の歴史、風土、そして人の手の温もりを全国へ届けること。
ごまかしの効かない奈良県唯一のJAS認定。
先端大(NAIST)と共に科学的に証明した発酵の真実と、92.2%という極限の水分制御技術。伝統と科学が融合した本物のプロセスだけが、あの塩辛さを、人の魂を揺さぶる感動の味へと昇華させます。
この琥珀色の一切れが、遠く離れた方の心を動かし、「奈良のファン」を生み出してくれた。これこそが、私たちが25年間貫いてきた「オール奈良」の誇りです。



